こんにちは、ナチュロボです。庭田んぼのいきものシリーズ、3記事目でございます。前回は、庭田んぼで発見したシオカラトンボのヤゴをご紹介しました。
じーっと庭田んぼを見ていると、ふと、いろんな生き物がうごきます。近寄ってからしばらくは何も動きはありませんが、こちらもじーっと見張っていると、「おやっ?」と水中、水面が変化します。土をかぶってうまくメダカから隠れているヤゴ、葉っぱの裏にずっと隠れている虫、本当に各自がいろんな戦略で生きているのですね。
さてさて、今日は「ミズムシ」と「巻き貝」をご紹介。
ゲンゴロウ的にすーいすい、ミズムシ(昆虫)
いろんな虫がジーッとしている中、こちらも負けじとジーっと見ます。すると、ゲンゴロウ的な一匹の虫が、両足をスイスイしながら、水中の落ち葉に移動しました。むむ、シャッターチャンス!ということでなんとか被写体をゲット。なんか、ゲンゴロウ的な動きではあるけれども、ゲンゴロウとは見た目がちょっと違うな…、そう思ったのでした。
そこで水中の田んぼの虫を検索!してみると、その姿、形から、「ミズムシ」であることがわかりました。
ミズムシ(水虫)は、カメムシ目ミズムシ科(Corixidae)に属する水生昆虫である。多くの水生カメムシ類が鎌状の前足をもち、鋭い口の捕食者であるのに対して、ミズムシ類は藻類などを食べるおとなしい虫である。
普段は水中を泳ぎ回って暮らすより、水底にじっとしていることが多い。泳ぎは素早く、短時間で移動すると、また水底に体を固定する、というような動きかたである。外見では似ていてもマツモムシのように長時間にわたってゆっくり泳ぐ、というようなことはない。成虫では背面にたたんだ翅の下に、幼虫では腹面に密生した毛の間に空気を保持して呼吸しているため、何かに体を固定しないと浮いてしまう。
多くの水生カメムシ類が強力な捕食者であるのに対して、この類はそのような面が少ない。ミゾナシミズムシのように一部にボウフラのような小型の水生昆虫などを捕食するものもあるが、多くのものはせいぜいワムシ程度の微小動物を捕食したり、単細胞の藻類や糸状藻類のような微生物の細胞に顔面からわずかに突出する円錐形の口吻を突き刺して、原形質を摂取する。そのため、浅い水溜りの水底にしがみついている個体を観察すると、スプーン状の前肢で盛んに泥の表面を掬い取るようにして餌をあさっているのを見ることがある。
カメムシの仲間ということに驚きです!水中にもカメムシ一族は暮らしていたのですね…。藻をエサにしているようで、やはり藻も生態系を豊かにするのに貢献しているようです。ミズムシの暮らし方としては、普段はやはりじっとしているようです。確かに泳いでいる時間は短く、動き終わると、その後は葉っぱにしがみついていました。
今回観察したミズムシは葉っぱの上にいたので泥を掬い取るような動作はみれませんでした…残念。次回出会ったときには、土の上に移動するまで、粘って観察してみます。
卵、卵、卵…いたるところに似たような卵のナゾ
ここにも…。
ここにも…。
うーん、メダカの卵じゃないし、カエルはそんなにうちの田んぼにいなかったし…。ということで、なんでしょう、この卵。うーん…、と庭田んぼを捜索していたのでした…
巻き貝の卵
むむむ…っ!この貝たち、去年もたくさんいたな…、ということに気づきました。現在はその数は少ないものの、おそらく冬の期間で数が減っていたのでしょう。そしてこれから増えるために、たくさん卵を産んでいた、とすると納得がいきます。
調べてみて、ビンゴ!でございました。巻き貝の卵ですね。ちょっと種類までは特定が難しいですが、この巻き貝が正体でしょう。調べれば調べるほど、この巻き貝、駆除したい方ばっかりですね…。雌雄同体でどんどん増えてしまうのもその一因になっています。アクアリウム等の見た目を重視した水槽ということで、駆除したくなるのでしょう。特段、周囲の生物への害はなさそうなのですが。
でもこういう邪魔者扱いされる巻き貝も、絶対にその生きざまに着目すれば、面白い事実、これまで人類が知りえなかった事実が隠れているはずです。そして、生物多様性に一役買っているはずです。だから、見た目は気にせずにしばらく見守っていきたいと思います。
この巻き貝がどんな巻き貝か着目して調べていけば、その巻き貝の特性がわかり、田んぼの水質や改善点がわかるかもしれません。幸い、たくさん卵も、巻き貝がいます。加えて、巻き貝に着目して観察しまくっている人も少ないようですね。駆除したい人はたくさんいるようですが笑。
ということで、この巻き貝、気に入りました!重点観察生物に認定します!(なんだそれ!)
まずは巻き貝の動き方観察、そして卵孵化の様子等をお伝えしていきます。閲覧注意コンテンツ(爆)になってしまいそうですが、きっとカタツムリみたいにかわいいのではないでしょうか。次回の記事では、巻き貝の卵を実際にゲットして、観察してみましたよ~。
それでは、また!
ナチュロボより